今更シリーズ19- 欧州のCSR

欧州におけるCSR概念は日本の意識とは異なる。欧州域内では国が失業者の存在に悩み、それによって国内の経済的格差を生じ、社会的な一体性の崩壊に繋がっているのだという問題意識が根底にある。

そのためCSRは失業問題や格差社会の進行に歯止めをかけ、地域一体性の崩壊で悩む問題解決への期待が込められている。こうした期待感に企業が広く「公」の問題として関心を払い、ステークホルダーからの支持を受けている。また、企業的価値向上を図り、経済的価値をもたらすことが期待されている。特に欧州では、人的資源を重要視する考え方が一般的であるため、優秀な従業員を企業につなぎ止めることができるとしている。従業員は組織の中でその能力を発揮し、企業はより高い生産性を得ることができるのである。企業価値が向上すれば、顧客との関係においても売上の増大につながり、株主との関係においては、新たな投資の促進を意味する。こうした繋がりは、世界での競争力を増大し、強力な経済を作っていくと考えられている。このような根底的な意識が日本とは異なることから、一般的な金融システムとは違う倫理銀行(ソーシャルバンク)という仕組みが以前から行われていた。次回では欧米から始まったソーシャル・ファイナンスについて触れる。

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