今更シリーズ17---◇金融CSR(プロセスにおける意識)

金融機関であっても一般の事業会社同様に「企業経営のあり方」
を問い、社会に責任ある経営活動を行わなければならない。
こうした意味を踏まえ「『金融CSR』と表現し、金融機関の
本業そのものにおける基本的なCSRを確立していくこと」が
必要とされている。

具体的には、これまでの不祥事を踏まえ、基本的なコンプライ
アンス強化と共に内部統制、コーポレートガバナンスのシステ
ムを確立していくことが中心となる。そのプロセスにおいてE
(環境)・S(社会)・G(ガバナンス)への評価を含んだ取り組
みを行うことが期待されるのだが、特に、内部統制を根底に人
的資源を重要視することが望まれている。

また、倫理性を生み出し、CSRの本質と結び付き、企業の特異
性を発揮して行こうとする意識も同様である。こうしたプロセ
スをふまえ「金融業の事業特性を踏まえた統治的・社会的(顧
客や従業員を含む)・環境的課題への配慮を考慮したCSRを確
立しようとする概念が意識され、これを『金融CSR』と定義」
(2007川村)づけている。

さらに、2007年ニッセイ基礎研「金融CSR」の報告書の中で
も、社会に対しての責任ある経営としての基準に、環境問題の
みならず企業統治として、企業倫理や内部統制の項目も含まれ
ている。これまでの「CSR」は、まず第一に環境問題に着手し、
CSR活動として満足していたわけである。

しかし、これは環境問題が定量的基準での結果を出しやすく、
企業としては最もリスクの少ないCSR経営であろうと考えられ
ていたからである。また、雇用問題や機会均等などは日本の企
業においては労働組合(ユニオン)が携わってきた問題であり、
CSRの領域として捉えられる課題ではないと考えられていた。

しかし、今後、企業の内部的課題に「金融CSR」としての明確
な指針と理念を示している点は、これからのCSRを考える上で
重要である。

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